1.4 行動規範

この行動規範は、本学のコミュニティーにおいて生活を営み、また、意思決定を行う上で、倫理的又は法的に、或は職業人として守るべき基準について、私たちが共有すべき相互の約束を示すものです。
本学は、高潔さ、誠実さ、公平性、多様性、他人への思いやり、機会均等を尊重するとともに、本学で行われるいかなる活動も、人間の基本的尊厳を傷付けることがないよう努めます。
本学は、ジェンダー、性自認、性表現、年齢、性的指向、心身の障害、健康状態、人種、民族、先祖、文化、出身国、宗教、又は結婚歴に基づく差別はしません。本学が定めるジェンダー行動規範は更に、ジェンダー、性自認、性表現に関わらず全ての人が平等であるという基本原理を強調します。
本学の全ての教職員、学生、役員、理事会のメンバー、その他本学の関係者及びボランティアは、本学のコミュニティーのメンバーとして、これらの価値を維持し、行動で示すことが求められます。さらに、本学学内の倫理的規範だけではなく、本学が属する地域社会の倫理的規範についても順守しなければなりません。この行動規範に含まれる基本的価値観は、本学の教育、研究そしてビジネスにおいて、不可欠な要素です。また、一人ひとりが、私たちの活動に関連する外部の方針、基準、法令等について、それらを認識し、順守しなければなりません。

1.4.1 適用範囲

この行動規範は、本学のコミュニティー内の以下の者に適用されます。

  • 教員、事務職員、研究者、学生等、本学で勤務・活動している間、本学により給与や給付金等が支払われる者
  • コンサルタント、納入業者、契約者等、本学との間でビジネスを行っている者
  • ボランティアとして本学に対してサービスを提供している者
  • 同窓会等、本学との間に正式な提携関係がある者

1.4.2 業務及びその他の活動

本学のコミュニティーに属するメンバーは、関連法令と本学の基本方針・ルール・手続きを順守し、大学の業務を行わなければなりません。本学内における業務やその他の活動が、必ずしも常に特定の法令や倫理規範の対象になるわけではありません。そのような場合には、本学の基本的価値観(コア・バリュー)に基づいて、それらの業務・活動を行わなければなりません。ある特定の業務上その他の慣習が、通常広く行われ、或いは都合のよいものであっても、本学の基本的価値観や行動規範の内容と矛盾する場合、それらは、本学では正当化されません。

1.4.3 情報保護

本学のコミュニティーに属するメンバーは、様々な種類の機密情報や個人情報を、本学を代表して受け取り、作成することになります。そのため、様々な情報へのアクセスや公開に関する法令について理解し、それらを順守するのは本学のコミュニティーに属するメンバー一人ひとりの責務です。さらに、本学のコミュニティーにメンバーは、第三者との情報開示・非開示契約を順守するとともに、当該情報の保護及び開示についての本学の基本方針・ルール・手続きを順守しなければなりません。また、本学との雇用等の関係がなくなった後も、それらのルールや手続きが適用される場合があることに留意する必要があります。

1.4.4 利益及び責務の相反

教員や職員として本学のコミュニティーに属するメンバーは、本学と本学のミッションに対して職務上の忠誠を尽くす義務があります。学外の職務や、個人的な金銭的利害関係、第三者からの利益の受取りは、大学への忠誠の義務と個人的な利益との間の対立を実際に生み、或は、そうした対立があるというように認識されることにつながる場合があります。

こうした利益や責務の相反(相反の兆候を含む)を未然に防ぐため、学外の職務や金銭的な利害を持つ教員や職員は、基本方針・ルール・手続きの第22章「利益相反防止及び安全保障輸出管理」に定められる利益・責務の相反に関する基本方針と手続きを順守し、その内容を開示しなければなりません。

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